ミニがどの様な形をしているか?は、皆さんご存知だと思います。
ここでは、もうちょっとだけミニについて紹介したいきます。

ミニは、今から50年以上も前にイギリスで誕生しました。 当時としては画期的なFF(フロントエンジン、フロントドライブ)を採用し、コンパクトなボディに大人4人が乗れる車として設計されました。 その結果、小さなボディの四隅に小さなタイヤを配置し、今のスタイルとなったのです。 MK−1や、MK−2と呼ばれる古いタイプのミニは、窓もスライド式で ドアの内側には何もありませんでした。 当然、エアコンなどの装備もありませんので、今よりも室内は広かったのです。 装備が快適になる一方で、広々とした空間は減ってしまいました。
初期のミニのシンプルな内装。 小ぶりなシート、シンプルなメーター回りで少しでも小さな室内を広く使おうと工夫されていました。
高年式のミニの室内。 シートも大きくなり乗り心地を重視されたり、豪華なメーター回り、エアコンなどの装備により便利にはなりましたが開放感は少なくなってしまいました。

また、ミニの足回りには一般的な車のようなコイルサスペンション(バネ)は使われておらず、ラバーコーンというゴムが使用されています。 開発当時の技術でもコイルサスペンションはあったのですが、A・イシゴニスとA・モールトンの考えと計算でゴムの塊をバネの代わりに採用しました。 これがミニ独特のピョコピョコと跳ねるような乗り心地を生み出しました。 また、ラバーコーンを採用する事で、もう一つのメリットがありました。 それは、車がほとんどロール(コーナリング中に傾く事)をせずに走る事。 街中をゴーカートに乗って走っているような感覚です。 とてもキビキビと良く曲がる車になったのです。

ミニのエンジンは、850ccでスタートしました。 850ccから1000ccへ、そして1300ccと排気量がUPしていきました。 エンジン本体も、狭いエンジンルームに収める為に工夫されました。 それは、エンジンとミッションを2階建てとして、一体化したのです。 それによってエンジンを小さくし、狭いエンジンルームに収めたのです。 つまり、今のバイクのようなエンジンの構造になったのです。 また、燃料供給方式も変化してきました。
初めはキャブレターでしたが、92年からインジェクションへ、97年には点火方式も変わりエアバッグが装備されました。時代と共に、少しずつですが進化してきたのです。
非常にシンプルな初期の850ccエンジンを搭載するエンジンルーム。(左写真) 高年式のエンジンルームは装備が豪華になった分、色々なパーツがぎっしりと詰め込まれています。(右写真) 

少しずつ進化してきたミニですが、40年以上前から変わらない部分も沢山あります。 足回りの基本構造であったり、エンジンの固定方式であったり。 今の国産車に比べたら単純な構造ですが、手間をかけてあげないといけない部分も多いのです。 足回りのグリスアップやオイル管理、そしてエンジンの揺れ止めの交換など。 しかし、メンテナンスのキッチリ出来たミニは本当に良く走ります。 もちろん高速だって普通に走れますし、通勤からサーキットまで、とても良く走るのです。 「ミニって壊れるんでしょ?」という人も多いですが、それは間違い。 壊れるのではなく、メンテナンス不足で壊しているのです。 きちんとした整備を行っているミニは本当に丈夫。 何処へでも安心して乗って行く事が出来るのです。 イベントコーナーのツーリングやサーキット走行、12時間耐久レースのレポートなど参考に考えてみてください。
初期のミニは車重も軽くドラムブーレキ(左写真)で十二分でした。 時代の変化とともに道路環境も変わりミニのブレーキもディスクブレーキ(右写真)へと進化していきました。


ミニがどういう車か解りましたか?