OILドレンボルト、つまりオイルを排水する為のボルトの事。
ミニだけではなく、車のエンジンにはオイルが入っています。
どんなに良いオイルでも寿命はあり、入れ替えをしなければいけません。
オイル交換でオイルを抜く時に外すボルトがドレンボルトです。
ミニの場合は、エンジン下側、向かって左側にボルトがあります。
下の写真を赤丸の中がドレンボルトです。



今回、ここで紹介するのは、このドレンボルトの締め付けトルクについて。
締め付けトルクというのは、どれくらいの力で締めるかという事です。
まず、何故締め付けトルクの話題が必要か説明します。
ミニのドレンボルトは、エンジンの下、ミッション(ギア)が入っている
ケースに付いています。
ここで、問題となってくるのが、ケースとネジの材質。
ミニのミッションケースは、アルミで出来ています。
アルミというのは、非常に柔らかい金属です。
そして、ドレンボルトの材質は鉄です。
つまりボルトは硬い金属で出来ているのです。
簡単な図を下に表示しました。



上の図の青い部分がボルトです。
このボルトが赤矢印のようにミッションケースに挿入されます。
この時に、柔らかい物(ミッションケース)に対して、硬い物(ドレンボルト)を
挿入する事になるのです。
つまり、規定以上の力で締めてしまうと、柔らかいケース側のネジ山がダメになってしまうのです。
これが、国産車の場合ですと、鉄のケースに鉄のボルトを入れますので、ねじ山をダメにしてしまう
可能性が低いのです。
では、ミニの場合の締め付けトルクがどれくらいかと言うと、3.5kgf−m。
この数字は、手で軽く締めてから、ちょっと締め付けたくらいの強さなのです。
一般的な国産車だと、4.5〜5kgf−mという締め付けトルクになります。
一番怖いのが、ミニを扱った事のないお店でオイル交換する場合。
締め付けトルクを知らず、国産と同じように締めてしまうとケースがダメになってしまいます。
被害が酷くなく、ネジ山を修復出来る場合は良いですが、最悪はケース交換に。
ミニのケースは、エンジンを降ろさないと交換出来ませんので、金額も高くなってしまうのです。
オイル交換だけのつもりが、エンジンを降ろす事ななってしまっては大変ですよね。
そうならない為にも、キチンとした適正トルクでボルトをしめましょう。

PS ネジ山をダメにしないように予防する方法もあります。
   それは、ケースに延長のボルトを付けるのです。
   詳しくは「ちょっとイイ話し」で紹介したのですが、下の「ドレンボルト」を参照して下さい。

ドレンボルト

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