最後のドライバーチェンジ
ちょっと写真が暗いですが勘弁して下さい。
塩原から最終ドライバーである椎名にバトンタッチ。
素早くドライバーチェンジを終了し、椎名をコース上へ送り出します。
時計は19時15分。
本来は12時間+1分耐久レースだったのですが、スタートが遅れ、スタートしたのが8時18分。
20時19分ゴールとなるはずでしたが、騒音問題等があり、ゴール時間が短縮され20時1分終了という事に。
残り45分、ここまでくると完走する事、そして順位にも欲が出てきます。
皆、椎名の走りとモニターに釘付け。




問題の1コーナー
そうそう、ここで一つ報告が。
塩原の7分10秒、皆さんも気になる所ですよね?
実は壮絶なドラマ?が展開されていたのです。
塩原が走っていた199LAP目の1コーナーでの出来事です。
塩原の直前を走っていた車がハーフスピン、危うく当たりそうになった塩原は何とかかわしたものの、そのまま1コーナーのグラベルへ。
茂木の砂は想像以上に柔らかく、前にも後ろにも動かない。
その時、塩原の視界にレスキュー車が!
大慌てで両手を振り、レスキューを呼びます。
塩原の乗ったマシンはレスキュー車に引かれどんどん奥へ。
その時、塩原は「ドコへ連れて行くんだよ!」と思っていたそうです。
そのまま奥へ行くと、そこは芝生が貼ってあり走行可能。
そこから2コーナーの先目指して全開!
その後、コース復帰して周回していたそうです。
コース復帰直後、足回りからは異音、ステアリングを切ればガタガタと振動が。
塩原は「ピットに戻るか?」と思いつつ走る。
「もう1周、様子をみよう。」と周回すると徐徐に音がしなくなってくる。
タイヤ、足回りに砂が付いていたのでしょう。
その後は問題なく周回を重ねていたそうです。
後数分遅かったら・・・
レスキュー終了間際、間一髪の出来事でした。
レース中の、しかもコース上での出来事は仕方なく、誰もそれを攻めたりはしません。
しかし、塩原本人としては「ほんっと、戻ってこれて良かった!」と思ったそうです。



椎名は最初3分台から57秒、56秒とタイムを縮めていきます。
初めての夜のサーキットランで、徐徐にタイムを上げていくのは流石です。
普段はダラっとしていても、さすが会長、やる時はやってくれます。
順位は相変わらず11位〜13位。
タワーの表示が目まぐるしく入れ替わります。
その時です、上位のマシンが一台フロントを潰して戻ってきました。
「もしかすると順位が入れ替わる?」
そのチームの方には申し訳ありませんが、皆祈るような気持ち。
その間、椎名は55秒を出しながら周回を重ねます。
先ほどのマシンも応急処置が完了したようで、コース上に戻っていく。
この時点で僅か1LAP負けている。
椎名も負けじと55秒を連発。
果たして結果は?

ペースアップを出し続ける鬼のようなクルー

懸命な椎名の走り

祈るというより呪ってる?



ついにゴールの時がやってきました!
タワーではチェッカーフラッグが振られ、トップのマシンがゴールラインをまたぐ。
全員サインエリアに乗り出し椎名を待ちます。
その10秒後、椎名の乗る71番がピット前を通過。

さぁ、椎名を迎える為にピットに集合です。

ファイナルラップ




ゴール直後の表示は・・・
この時点での順位は11位。
しかし、後続がゴールしてくると表示が変わる。
果たしてどれが正しいのか私たちも悩んでしまう。
しかも、実は私たちには幻の1LAPがありました。
トータル26LAP目の時ですが、コントールラインを正常に通過しているのにLAPされない。
もちろん、その時点でオフィシャルに伝え、最後に修正して貰う事になっていました。
そのLAPを加算すると217LAP。
さぁ、総合順位はどうなる?




無事、完走を果たしました
椎名がピットへ戻ってきました。
レースとしては、この時点で無事終了。
長いようであっと言う間?の12時間でした。
ドライバー、クルー総出で椎名を迎えます。
椎名がマシンから降りた瞬間、拍手が沸き起こりました。
私はその時ビデオを回していたのですが、ちょっとウルウルきたのは内緒です。



走り出す前はあんなに緊張していた椎名ですが、走り終えた今は会心の笑顔。
「初のナイター走行の感想は?」と聞くと
「愛でも語っちゃいそうなコーナーがあったよ。」と。
いったいどんなコーナーだったのかは誰にも解りませんでした。
知りたい人?は本人に聞いてみて下さい。

最高の笑顔です



さぁ、残すところは表彰式。
いったい何位だったのか・・・この時点では誰も解りません。
いざ表彰式が始まると、これが長いこと。
総勢96チーム、全チームに記念品があり、1チームづつ呼ぶ。
まずはフェローズ(ミニ以外)の表彰。
そして、いよいよミニ・クラスの表彰の時がきました。
69位から順番に呼ばれていきます。
一応、ゴールの時点では総合11〜13位くらいにいました。
しかし、後半はクラスごとの表示がなかった為に、ミニ・クラスでは何位になるか解らない。
総合順位より上なのは間違いないのですが・・・。
12位、11位と進み、ついにベスト10の発表となりました。
この時点では、フラジル・レーシングはまだ呼ばれていません。
ベスト10は確実となりました。
まず10位が発表され、まだ呼ばれない。
9位、まだ違う。
1ずつ上がっていくのですが、その度にハラハラ、ドキドキ。
8位、7位、まだ呼ばれない。
そして6位。
「6位、クラブ フラジル・レーシング!」
ついに呼ばれました。
ミニ・クラス総合69台中6位!
クラス別ミニG2では21台中4位でした。
会長の椎名が代表で記念品を受け取ります。

記念品を受け取る椎名

ハワイ旅行ではありません



残すは総合順位。
期待に胸が膨らみます。
総合順位では、5位ごとの飛び賞、そしてベスト5には賞金が。
そいてベスト10に入ればトロフィーを貰う事も出来る。
11位と10位の差は大きいのです。
いよいよ順位が発表される時がやってきました。
5位飛ばしに下位から発表され、ついに15位まで終了。
残すはベスト10の発表です。
まず第10位。
残念ながら別のチーム。
続いて第9位。これも別のチーム。
そしてこの9位のチームがミニ・クラスで5位のチーム。
当然6位だった私達はそれ以上、上位にいくことは・・・。
ここで、本当の意味で私達の耐久レースは終了しました。
レザルトを貰うと総合では96台中11位。
トロフィーは逃しましたが、自分達はリッパな順位だと思っています。
ドライバー、クルー、そして応援してくれた方、全員で力を合わせて勝ち取った順位です。

ピンクのラインがクラブ フラジル



今回レース活動を行う上で、本当に沢山の方に協力・応援して頂けました。
ドライバー、クルーだけでなく、みんなで参加したレースだと思っています。
自分なりに満足できた部分、そうでなかった部分はありますが、無事終了して良かったと思います。
みんなで1つの目標に向かう事は、本当に楽しいですね。
これからも、クラブ フラジル一同頑張ってレース参戦して行こうと思っています。
みなさんも、レースまでとは行かなくても思いっきりサーキットを走ってみませんか?
きっと違う世界が開けてくると思います。
それだけミニって楽しい車ですよね。
協力・応援して下さった方、本当にありがとうございました。