初めてのお客様から電話で、「知人から安く車を譲って貰ったのだが、調子が悪いので点検して下さい。」と、依頼され、引き取りに行った時の事です。 現場には塚越が行ったのですが、車の下を見るとオイルの海が出来ている。 とりあえずオイルが入っているかレベルゲージを抜いてみると、ゲージ全部にオイルが付いている。 「抜く時に付いちゃったかな?」と、再度見てみても上までオイルが。(左下の写真参照) 「えっ!?これってもしかして・・・」と聞くと、どうやら旦那さんがどんどんオイルを入れていた様子。 「ここまでオイルって入るんですよね?」(右下の写真参照)と言われた塚越の目は点になっていました。

写真は正常なオイルの量。 現場ではこのゲージの上までオイルが・・・。 赤矢印の先にオイルが見えるまで入れようとしていたようです。



その場は何もせず、キャリアカーに車を積み込み持ち帰る。 この状態では調子を見るどころかエンジンをかける訳にもいかない。 何はともあれ、オイルを抜く事にしました。 すると出るわ出るわの大騒ぎ。 いつも8リットル受けられる容器でオイルを抜くのですが、容器から溢れんばかりのオイルが! 縁ギリギリで何とか終了。 総量8.5リットルくらいでしょうか。 後は規定量の5リットル入れ、エンジンをかけて見る事に。 心配だったのはシリンダー内がオイルで満たされていると、エンジン本体に深刻なダメージを与えてしまいます。 空気(混合気)は圧縮できますが、オイルは圧縮出来ません。 エンジンを開けて確認出来ればよいのですが、お客様も予算がなく出来ない。 念の為、了承をもらいエンジンをかけます。 すると、エンジンはかかったのですが・・・。 下の写真をご覧下さい。

とてつもない量の煙が!!



見ての通り、もの凄い煙!! まるでスモークを焚いているようで、「夜のヒットスタジオか?」(古いネタですみません)と思うくらい。 もう辺り一面、オイルの焼ける匂いと煙で真っ白です。 その時、何気に下を覗いてみると・・・。
矢印の先の破れている箇所からオイル吹いてます。



マフラーからオイル漏れするミニは初めてみました。 燃焼室に入ったオイルが排気側のバルブを出てマフラーまで来ていたようです。 それにしても煙が凄い。 暫くかけていたのですが一向に収まらない。 そこで、塚越は店の周りを走り回る事に。 煙の中、走り去っていく後ろ姿が寂しかったです。

収まる気配すらありません。 まるで煙幕を出しているかのよう・・



その後、3日くらいで何とか抜けきったようで、煙も収まりました。 本来ならエンジンを開けて確認したい所なのですが・・。 予算の都合で確認出来ないのが残念です。 まさか無いとは思いますが、皆さんもオイルを入れる時は量に注意して下さいね。