初めてのお客様で起こった事件です。 「自宅で車が動かなくなってしまったので引き取り修理に来て欲しい」との電話。 状況を聞くと、キーを回してもウンともスンとも言わないと言う事だったので、取り合えず現地へ行く事にしました。 現地へ着いて車輌をみるとビックリ!! これじゃぁ、エンジンが掛かるはずもありません。 キャリアで引き取り修理となりました。 では、何が原因だったのでしょう?

まず左の写真を見て下さい。 ちょっと遠目の写真ですが、何かのワイヤーハネース(配線)だと言う事が解ると思います。 では一体、ドコのハーネスなのか? これの何が事件なのか紹介したいと思います。



下の2枚の写真をご覧下さい。 ハーネスのアップの写真ですが、所々溶けているのが解ります。 2枚の写真の部分だけではなく、ハーネス全体が下の写真のように溶けてしまっています。 では、何故この様になってしまったのでしょうか? この車輌は、リアフォグを外していたのですが、何故かスイッチだけ残してありました。 リアフォグ用の配線も残してあり、単純にフォグだけ外してある状態でした。 そういった状況の中で、リアフォグのスイッチだけONになっており、フォグは無いのですがコネクターまで電気が流れていました。 剥き出しのままのコネクターがボディとショート、そこから配線が加熱し被覆が溶け、配線から煙がでて燃えてしまったという状況でした。 一歩間違えば全焼してしまっても可笑しくない事件だけに、流石に笑えませんでした。



左の写真は、今回の事件とは違う車輌ですが、赤丸で囲んである部分にハーネスが通っています。 そこからトランク内まで行っているハーネスが全滅でした。

一瞬、ドキッとした事件でしたが、全ての配線をチェックし、NG部分を新しく引き直す事で解決です。 電気関係は目に見えないだけに厄介。 キチンとした処理をしないとこうなるといった、悪い意味でのお手本でした。 良く自分で、シガライターを付けたり、オーディオ機器を取り付けたりしている方も見かけますが、適当に接続してあったり、細い配線(許容容量の少ない)に大きな電力を使う物が取り付けられていたりする車輌も見かけます。 電気は怖いです。 最悪、車が燃えてしまいます。 キチンとした知識のもと、シッカリと配線処理を行わなければいけません。 自信の無い、知識の無い方は、手を出さない様にしましょう。