左の写真の部品が何だか判るでしょうか? ミニのボディを支える重要なパーツの1つです。 今回の事件は、「えっ?」というような内容でお届けします。

上の写真は、ミニのフロントサブフレームとボディを固定しているパーツです。 ミニは、サブフレームにエンジンやサスペンションパーツが搭載されており、ボディはサブフレームに被さる形で付いています。 そのフレームとボディをつなぐ重要なパーツが上の写真のパーツなのです。 では、ドコについているかと言うと、下の写真をご覧下さい。
赤丸で囲んだ部分、この後ろ側でボディとフレームが固定されています。 フレームとボディの間に挟んでいるのが上のパーツなのです。 直接、金属同士を固定すると細かい振動が伝わってしまう為に、ゴムを間に挟み、振動を逃がすような仕組みになっているパーツです。



もう少し、解り易く説明しましょう。 左の画像をご覧下さい。 中央の一番大きなパーツがエンジン等が搭載されるサブフレームです。 ピンク色の部分が上で紹介したパーツ。 赤い矢印で示しているボルトは、直ぐ上の写真で囲んでいるものです。 では、このパーツに何が起こったのでしょうか?



事の発端は、初めて点検で預かったミニを見ていた時の事。 上で紹介してるパーツのゴム部分が剥がれてしまい、ガタが出てしまう事は、年数が経つと出てくるトラブルではあります。 点検でチェックしていて驚いたのは、上のパーツそのものが取り付けられていなかった事。 本来、挟み込んで固定する物ですから、このパーツが無ければ、ボディはシッカリと止まっていない事になります。 まさしく事件です。 ゴムが剥離する事があっても、プレート本体がなくなる事はありません。 つまり、人為的に取り外されているという事です。 ミニ事を知っている人間であれば、信じられない事ですね。 本当にビックリしました。



ちなみに、フロントのフレームには残り3種類のパーツを使い、ボディと固定しています。 全部で4種類/6箇所での固定ですが、そのうちの1つが無い。 これではシッカリ固定が出来ず、フレームが揺れてしまう為にマフラーステーが折れたり、ステディブッシュが痛んだりと、良い事は何一つありません。 他の固定しているパーツの痛みも早くなっていしまいます。 ちなみに、下の写真は残り3種類の固定するパーツです。

今回、点検で発見出来たので良かったですが、このままずっと乗っていたら・・と考えると怖いですね。 最悪、ボディの付け根が割れたり、フレームが割れたりという事になる可能性もあります。 また、取り外されていなくても、上記のパーツは劣化するものです。 痛みが出てきた場合は、早めに交換する事をお勧めします。 それが余計なトラブルを防ぐ一番の方法ですから。