一見、取り外されたコラム回りの部品と思えるパーツ達。 一体、何が事件なのでしょうか? 事の始まりは一本の電話からでした。 初めてのお客様から、「店の近くでリタイヤしてしまったので、引取りに来て欲しい。」との電話。 場所を聞き、状況を聞くと、そこには恐ろしい事件が隠されていました。 お客様の話しからすると、ここ何日か、ライトがチカチカと消えてしまう時があったそうです。 とりあえず、消えてしまう事は無かったので、そのまま様子を見ていたとの事。 そして事件当日、雨の中ライトを点灯し走行していたら・・・



写真を見て驚いた方も多いことでしょう。 走行中いきなりライトが消えたと思った瞬間、目の前にメラメラと火が燃え上がり、車内が一瞬にして煙につつまれたそうです。 慌てて車を止めて、外の水溜りから水を汲み、火元にかけて消化。 その後、当店に連絡を頂いたという状況でした。 とりあえず車輌を引き取りに行き、調べてみると・・・ ご覧下さい。 ウインカーレバーが見事に溶け、コラムカバーもご覧の有様。 一体、何が原因で火が出たのでしょうか?



火元を特定する為に、一本一本の配線を追っていきました。 火が出た事により熱で溶けてしまっている部分もあるので絶対とは言い切れませんが、どうやら原因はライトの配線のようです。 かなりの熱が加わり、そこから火が上がったようです。 では、何故熱が出たのでしょうか? 調べていくと、ライトの配線がライト交換により手を入れている部分がある事が1つ、室内側の配線がら分岐で電源を取っている箇所の2つが気になった部分です。 その処理が悪い為に配線がショートする事により、火が出たものと思われます。



更にヒューズBOXや色々な箇所のコネクタも熱でやられてしまいました。 考えられる配線は全てチェックし、ダメな部分は引き直しという形で復旧です。 今回は、たまたま車を直ぐ止める事が出来たという事、そして雨が降っていたお陰で水溜りがあり、その水で消火出来た事が不幸中の幸いでした。 

電気は目に見えないだけに、一歩取り扱いを誤ると怖い結果になる場合があります。 今回も、配線処理の悪さから、車が1台廃車になってしまう所でした。 皆さんも、たかが配線1つ、コネクタ1つとバカにしないで、キチンと処理をするようにして下さい。 また、電気に関する知識がない方は、シッカリと作業が出来るプロに任せるようにして下さい。