取り付け出来ません

他店購入の車輌を点検整備でお預かりしました。 サスペンション回りやブレーキ関係、ブッシュ類など一通り手を入れての整備となりました。 その中で水回りも新車当時からの物を使っており水漏れの跡などが見られることから水周りも一式交換となりました。 そしてその中で今回の事件が発生です。


上の写真は交換のために外したパーツとNEWパーツ。 ラジエター、ホース類、ホースをジョイントするパイプ(純正品はプラスティックで割れる為、ステンレス製に変更です)、サーモスタット、ウォーターポンプなどです。 付いていたパーツは新車当時からの物ですね。 特に下段の写真見てみてください。 サーモスタット、ウォーターポンプは錆で真っ赤。 写真では見えませんが、ラジエターの中も真っ赤。 通常、キチンとしたクーラント(錆び止め入り)を使っていればここまで赤くはならないと思いますが、抜いたクーラントはクーラントどころかただの水が入っていました。 それでは錆びる&冬場に凍結していたかもしれません。 


そしてホース交換で外したところで事件の発生です。 左の写真、インジェクション車のガソリンを供給する部分、ここのインテークマニホールド内をクーラントが流れています。 そのため、ホース交換でホースをパイプから取りはずすのですが・・


あれ? なぜマニホールド外しているのでしょう?


左の写真見てください。 上下の2本のパイプにホースが入るのですが、パイプが錆でグズグズになりパイプそのものが原型をとどめていません。 かろうじてホースが留まってるという状態でした。 本来なら右の写真のようにパイプがいるのですが、このままでは新しくしたホースを留めることが出来ません。 仮にギリギリ出来たとしても何かの拍子にパイプが砕けてしまえばそこからクーラントが漏れ走行不能となってしまいます。 現在、リビルドのパーツなども出ていますが、今回は予算の都合もありコンディションの良い中古パーツへと交換しました。 しかし、このタイミングで見つかってよかったと思います。 ホース交換を行なわなければ気がつかず、このまま走っていたら走行中に折れてしまかったかもしれません。 また、ミニはエンジン本体など鉄の部分も多々あり、ただの水やクーラントの中でも錆防止剤の入っていないものを使用すると多くの錆が発生してしまいます。 クーラントは基本凍結防止剤が入っていますが、さらに錆防止効果のある物を選ぶようにしましょう。 またどんなに新しくても20年以上経っているミニ達ですから、早めのチェック心がけましょう。