寸法が、、

オイル漏れを何度か修理しても治らないということで修理でお預かりしました。
オイル漏れをするのが上の写真のタイミングチェーンケースとクランクプーリーの間からなのですが、結構な勢いで漏れています。
チェーンケースのオイルシール(オイルが漏れないように入っているゴムのシール)がダメかな?ということでまずは取り外し。
クランクプーリーは純正品ではなく、社外のプーリーが組まれています。
オイルシール入れ替えて組んでみるとあれ?プーリーが緩い?


ピンクの丸の部分がオイルシールになります。 
シールが差し込んだ部分の外側に当たって密着し、オイルが漏れないようにしているのですが、ここがギリギリ当たるか当たらないかのサイズでオイルが漏れてくる。
新品のシールでもエンジンを止めた瞬間に噴き出してきます。


外形を計測してノーマルのプーリーと比べてみると、、、
なんと外形が1.29mmも小さいではないですか!
オリジナルのプーリも多少の誤差はありますが、これではダメですよね。
製品の誤差とかいうレベルでは、、、
オイルシールを探して、、という方法もありますが、出来ればミニの部品をつかったままの方が、のちのちのメンテナンス時の部品入手を考えてもよいかと。
ならばプーリーのサイズを合わせるしかありません。


こちらは加工後のプーリーです。
溶接をしてしまうと熱硬化で削るのが大変になるので、赤い矢印の部分に4mm厚のパイプを圧入、そのパイプの外周を1.4mmほど削ってオリジナルと同サイズに仕上げました。
写真で見ても、どこが継ぎ目がは判らないですが、、
これでオイル漏れはばっちり止まると思います。


今回の治し方が全てではありませんが、今後は劣化しても通常にオイルシール交換で大丈夫でしょう。
製品の寸法が違うとなると同様のオイル漏れで悩んでいる方もいるかもしれませんね。
ミニの修理は、出来る限りミニに精通しているお店で行う方がよいかと思います。