初めて修理で預かった車の事。 「点検を・・」という事で預かったのですが、随分と車高が傾いている。 「何でこんなに傾いているんだ?」という事でジャッキで上げてチェックした所・・・。



左の写真は、左フロントの足回り。 ジャッキで上げてみるとHi−Loの奥側に見慣れない物体が。 赤丸で囲んだ中に緑色の物が見えています。



「こりゃ、何だ?」という事で良くみてみると・・。 何とコイルサスではありませんか。 「何故、コイルサスがこんな所に?」と思い、抜こうとしてもこのままでは抜けない。 そこで足回りをバラし、抜き出してみると・・・。



見事、赤丸の箇所からポッキリ折れています。 金属疲労で折れ、折れた部分が外れて下に落ちたのでその分、車高が下がっていたようです。 「サスペンションの可動部分にでも引っ掛かっていたら・・」と考えると怖いですね。



「もしかして!」と、右の足回りもチェックすると、こちらも見事に真っ二つ! 右は折れたが下に落ちず、上で辛うじて引っ掛かっていました。 しかし、ここまで見事に折れてしまうとは・・。 今までの経験上、ラバーコーンではナックルジョイント等しっかりと点検していれば考えられないトラブルです。



そして、もう一箇所破損が。 それはHi−Loの受け皿部分。 ラーバーコーン用のHi−Loでコイルを入れると、受け皿部分に負担が掛かり破損するというのはありますが、コイル用のアダプターが付いているにも関わらず赤丸の中が破損しています。



最終的に、フロントのHi−Loを交換し、コイルサスからラバーコーンに戻しました。 お客様はコイルを取り付けてから1年ぐらいしか経っていないとの事。 やはり、ミニの狭いスペースにコイルサスを入れるには無理があるようです。 特に、一般道を走る上では、路面のデコボコや段差などでの負担が大きく、これだけ短いコイルでは耐えられないのでしょう。 また、「乗り心地が良くなるから。」という理由で取り付ける方が多いようですが、結果、伸びる力が強く、あまり良いイメージはありません。 やはりミニにはラバーコーンでしょう。 ラバーコーンでもショックのセットアップ一つで乗り心地はとても良くなります。 また、ミニのキビキビした足回りは、ラバーコーンによってもたらされていると言っても過言ではありません。 サーキット等の一定の条件下ならまだしも、一般道でのコイルの使用はあまりお勧め出来ませんね。 コイルサスを入れようと考えている方は、使用条件等良く考えて検討するようにして下さい。