コア・プラグという物をご存知ですか?
ミニに限らず、エンジンに開いている穴を埋める為の蓋です。
ミニのエンジンは5箇所にプラグがついています。
下の2枚の写真、左がエンジンの左側の写真、
右はエンジンの正面の写真です。
黄色い矢印の先にある丸い部分がコア・プラグです。
今回は、このプラグに関する事件です。


事の発端は、コンピュータートラブルの車をキャブ化した時に起こりました。
無事キャブ化は終了したのですが、その時にプラグからクーラント漏れを発見。
下の写真をご覧下さい。
ピントが合っていないので解りにくいと思いますが、
黄色い矢印の先にクーラント(冷却水)が漏れています。
水温が上がり内圧が上がると少しずつ出てくるようです。


少しずつ滲んで出ているので、クーラントが減る程でもなく、
オーナーも気付かなかったようです。
たまたま今回の整備で、酷くなる前に発見出来て良かったでしょう。
早速、プラグの打ち換えとなったのですが、ミニ乗りの方ならご存知の通り、
手を入れるスペースがそのままではありません。
まずは、回りの補記類を全て外していく事となります。
何が大変かというと、打ち換えよりも補記類外しの方が大変。
外せる物は全て外していくという感じです。
また、プラグは1箇所から漏れがあった場合、そこだけを直すと内部の圧力が上がり、
他の所から漏れが発生してしまいます。
打ち換える場合は、必ず5箇所セットで行います。
補記類を外し、打ち換え完了後が下の2枚の写真です。


下の写真が外したプラグです。
破けているのは、外す時に壊して抜く為。
左は表(エンジンの外側)、右は裏(エンジンの内側)です。
表側は、それほど痛んでいません。
しかし、裏側はクーラントに浸かっており、錆びと腐食が発生しています。
錆びによって隙間が出来、そこから漏っていたのでしょう。


コア・プラグが漏るというのは、中々お目にかからないトラブル。
20年ミニに携わっていて、今回が2台目のトラブルでした。
1台目は真冬にクーラントが凍りつき、プラグの所から「つらら」が出ていました。
クーラントの管理をしっかり行い、錆び、凍結を防止しましょう。
クーラントによっては、凍結は防止出来ても、錆び防止剤が入っていない物もあります。
クーラントが錆びで赤くなっていませんか?
早めに整備し、余計なトラブルを防止しましょう。