危機一髪!
まさに、タイトル通りの事件でした。
では、何が起こったのか?
まずは、下の写真をご覧下さい。




フロントショックの写真です。
一見すると、普通に見えますが、ここに驚きの事実がありました。
下にアップの写真を掲載します。

赤丸で囲んだ部分、ここが大きく割れてしまっています。
どうやら、前に一度割れていて、そこを適当に溶接してあったような感じ。
通常、ここが割れるような事はありません。
ショックが取り付けられる部分ですから、大きな力が掛かっても大丈夫なように出来ています。
それがパックリ割れている。
自分の目を疑うような状況でした。




アップの写真をもう一枚。

上側のアップですが、赤丸で囲んだ部分がかろうじて繋がっています。
左右は完全に割れて、離れていました。
ショックを動かそうとすると、ブラケットがグラグラ動く。
この上の部分が切れたら・・・と、ゾっとしました。




では、何故割れたのか?調べてみました。
第一は、溶接してあった事。
これは、お客様も溶接してあった事は知りませんでした。
過去、どのような理由で割れ、溶接(しかも適当)されたのかは解りません。
第二は、ショックが動かない。
完全に渋くなっており、ショックというより、ただの棒。
これでは、衝撃を吸収できず、全てボディに負担がかかってしまいます。
そして第三が、下の写真。

左の写真が割れている側(右フロント)で、右の写真は反対側。
2枚の写真の赤丸で囲んだ部分を良く見て下さい。
右の写真では、円錐状のゴムがありますが、左の写真にはありません。
このゴムは、サスペンションが一杯まで沈み込んだ時に、クッションの役割をします。
これが無くなっている為に、限界以上に沈み込んでしまったのでしょう。




以上のような3つの原因が重なり、ボディが割れてしまったと思われます。
そもそもは、初めてのお客様で、「エンジンの調子を見て下さい。」と言う事で来て頂きました。
ところが、調子を見ようと、試乗してみるとギコギコ音がする。
「何だ?」という事で調べたら、今回のような状態でした。
今回、発見出来たから良かったですが、もし、この方がそのまま乗っていて、
走っている時に完全に割れてしまったら・・・と考えると恐ろしくなります。
もし割れてしまったら、ショックが外れ、最悪タイヤに噛んでしまいます。
急に片側がロックしてしまうか、ステアリングが切れなくなっていたでしょう。
もちろん、キチンと整備されているミニは、このような事になる事はありません。
私たちも、初めての体験でした。
車は凶器だと言う事をしっかりと認識し、整備を行いましょう。
点検や、車検整備の重要さが理解して頂けたでしょうか?
一度、しっかりと点検する事をお勧めします。