お待たせしていたロードver.化計画です。 前回に続きエンジン内部の詳細、そしてボディワークに関して紹介します。 それでは、詳細をどうぞ。

今回は、ミッションをばらして状態確認を行うところから紹介します。 ミッションケースから各ギアを外し、1つずつ丁寧に確認をしていきます。


ここで1つ問題が発生。 ミッションケースの下側に擦った後があり、そこをパテで固めてありました。 確認の為にパテを剥がしてみた所、ミッションケースにクラックを発見。(右写真、赤丸の中) 段差か何かで擦り、ケースにクラックが入ってしまったのでしょう。


続いてデファレンシャルもばらします。 こちらもデフケースには段差になるほどの磨耗と、ギアにもかなりの磨耗が見られます。 こちらも要交換ですね。


シンクロリングや各ギアの状態も確認しますが、こちらもかなり磨耗しています。 総合的に判断すると、別のミッション一式と載せ換えた方がよさそうです。 使える部品は移植する事とします。


こちらは、前回も紹介したヘッド。 バルブ、スプリング等全てをばらし確認します。 ヘッドには大きなダメージは無く、オーバーホールで蘇るでしょう。 一安心。


ヘッドを洗浄し、永年の汚れを落としていきます。 バルブシート(バルブとヘッドの当たる面)はカットしなおし、バルブガイドは打ち換える事となります。 右の写真はロッカーアームの取り付けられるシャフト。 こちらは磨耗により段付きが出来ており、シャフトは交換となります。 オーバーホール時、以外とここにダメージのある車輌も多いので、注意の必要なパーツです。


ここで、ボディの方はどうなっているか見てみましょう。 まず、左右のフロントフェンダーですが、こちらは新品のパネルと交換。 キッチリとツラ合わせを行い、取り付けています。 それに合わせてフロントマスクも交換しています。


レーシングカーとして、ザックリと繰り抜かれていたインナーフェンダー。 こちらは部品取りとなったMK−IIから移植します。 錆び取りを行なうのはもちろん、成型、そして不要な穴埋めを行い取り付けしています。


ロングマニホールドを取り付ける為に切り取り、キャブBOXが取り付けられていたメーター裏のパネルも修復。 今回、メーター回りはノーマルのセンターメーター+メーターパネルで行く為に、ここもノーマル形状に戻します。 グレーの部分が修復したパネル。 サフェーサー(下地剤)で錆びが出るのを防止しています。


フェンダーの継ぎ目のアップ。 溶接後はシッカリと研ぎ、パテは殆ど使わないように仕上げていきます。 ここでの処置の仕方により、後々錆びが出るかどうかが決まるので、かなり神経を使う部分でもあります。


こちらはトランク内の写真。 レース用の燃料タンクを搭載する為に切り取られていたトランクフロアを修復。 溶接による貼り付けを行なった後、研ぎ、パテ盛り、更に研ぎと繰り返し、最終的にサフェーサーを入れて仕上げます。 パテはなるべく薄く、ほぼ付いていない位まで研いで仕上げます。


ファイバー製に交換されていたボンネット&トランクフードは、部品取りのMK−IIの物を仕上げて使用します。 細かい錆び取りを行い、表面を整える為にパテ付けがされた状態。 この後、ひたすら研いで仕上げます。 手間暇を掛けないと良い仕上がりにはなりませんからね。

まだまだ初期段階といった感じの内容ですが、今回はここまで。 次回はボディの続編、そしてエンジン本体の仕上げに向けての作業を紹介します。 お楽しみに。


ホームページ更新時に誤って続きが消えてしまいました。
作業は完了し、販売済みとなっております。
完成時の状態は「在庫車リスト」の「1969y AUSTIN COOPER 1275S MK−U」をご覧ください。