今回紹介するのは、降ろしているエンジン側の作業です。 エンジンに関しては、予算の都合と、本体には大きな不具合は出ていない為、今回オーバーホールは行いません。 しかし、ポイントを押さえた整備は行います。

手を付ける前のエンジンです。 エンジン本体は、本来グリーンに塗装されていますが、塗装は剥げ全体に錆が出ています。
 
クラッチ関係やウォーターポンプは取り外されています。



まずは、全体をワイヤーブラシ等で磨いていき、錆を落としていきます。 細かい部分まで、手間と時間を掛けて落とさないと、直ぐに塗装が剥がれてしまうので、根気よく作業を続けます。
 
上の写真と比較すると光っているのが解るでしょうか?

ブロックを磨いていると、ちょっとした事件?発生です。 コアプラグ(ブロック内で水が凍ってしまった場合などに抜けて圧力を逃がす為のもの)に穴が開いてしまいました。 長い年月使用され、かなり錆が侵食していたようです。 コアプラグを全て抜き取り、新しく入れ替える事となりました。
 
赤丸の中が、穴が開いてしまった部分です。 外したコアプラグの裏側を見ると、びっしりと錆が広がっています。

エンジン本体を開けずに交換出来るパーツは、今回の作業で交換していきます。 まずはオイルポンプ。 取り外したオイルポンプをバラしてみるとご覧のように傷が入ってしまっています。 今のところは油圧が下がるような事は無かったのですが、今回の交換は良いタイミングだったと言えるでしょう。
 
全体に細かい擦り傷が入っています。 上の写真の左側が交換する新しいポンプ。 ポンプと同時にドライビング・フランジも交換。



続いて下の写真はロッカーアーム。 クーパーSは、写真のように鍛造の物が使用されています。 バルブに当たる面が多少削れてはいますが再使用可能な程度。 一度キレイに面出しを行い、再取り付けします。 また、ロッカーアームはOKでしたが、シャフト及びポストは磨耗が激しい為に交換します。
 
バルブを押す面(上の写真の下側の部分)が丸く銀色に光っている。 バルブを押す為に削れているが、酷い磨耗は無かった。



次はリフターを見てみましょう。 リフターはカムと当たる面にかなりの虫食いが見られます。 リフターは全て交換します。
 
上の面が荒れているのが解るでしょうか?



下は組み付ける前のパーツ。 プッシュロッドは磨耗や変形も無い為に再使用します。
 
組み上げた後、きっちりと調整します。

さて、いよいよ組み上げていくのですが、その前にデフサイドのオイルシールから多少のオイル漏れがあった為に、オイルシールは交換します。
 
写真は交換前のオイルシール。



まず、オイルポンプを組み付けます。 この時に、新品のオイルポンプは良く摺り合わせを行い、スムーズに動くのを確認してから組み付けています。 また、下の写真でコアプラグが新しくなっているのが解るでしょうか?
 
新しく組み付けられたオイルポンプ。



続いてクラッチハウジングを組み付け、ラージシールを新しく組み付けます。 その後、クラッチを組み付けていくのですが、クラッチ板、クラッチカバーは新品を使用しています。
 
オレンジ色がラージシール。 ここは、オイル漏れがあった箇所です。 クラッチ回りが組みあがりました。 サイドカバーのパッキンも新しくなっています。



最後に、クラッチハウジングのカバーや細かいパーツを組み付けて完了。 だいぶ形になりました。 これから塗装の準備を行います。
 
各穴や、塗装の必要の無い部分にマスキングをしていきます。

さぁ、塗装が終わりました。 エンジン本体はもちろん、ミッションケースやクラッチハウジングも本来はエンジンと同色に塗られている為、今回は塗装しています。
 
エンジン正面から。 こちらはエンジン後ろ側。



最後に補器類等を組み付けます。 オルタネーターのステーやウォーターポンププーリーなどは全て錆び落としを行い再塗装しているのが解りますか? また、ウォーターポンプは新品に交換しています。
 
スターターモーターやオルタネーター、オイルのフィルターヘッドなど細かいパーツの取り付けが完了。 ファンベルトも新しい物に交換。 プーリー等の仕上げが解りますか?

これで一旦エンジン側の作業は終了です。 後はボディに搭載し、細かい調整を行っていく事となります。 次回では、いよいよエンジンの搭載する様子を紹介したいと思います。