僅か2年間の間に6329台しか製造されなかったMK−IIのCOOPER−S。 この車輌は、1969年に製造され、2004年現在では35年経っているミニです。 10年近く前にレーシングカーとして改造され、現在に至りました。 しかし、製造台数の少ないMK−II、しかもCOOPER−Sである事、更に、この車輌は正規輸入されたディーラー車である事もあり、公道を走れる姿に戻し第2の人生を送る事となりました。 COOPER−Sについては、「COOPER−S」のコーナーで紹介していますので、是非そちらをご覧下さい。 それでは本編に移ります。

まずは、レーシングカーとしての現在の姿を紹介します。 エンジンはフルチューニングのレーシング・エンジンに載せ換えられ、ボンネットはファイバー製に変更。 左下の写真では解りにくいですが、フロントパネルもボンネット・キャッチ部分はカットされています。 また、右下の写真にあるように、ウェーバー+ロングマニホールドを納める為、バルクヘッドを切断しキャブBOXを取り付け。 レーシングカーですから、エンジンルーム内の余計な物は全て取り除かれています。


室内もご覧の通り。 当然、カーペットや内張りなどというものは存在しません。 ロールケージが張り巡らされ、レーシングパネルを作成したパネルには必要最小限のメーター類。 ドアポケットには、各スイッチ類が取り付けられています。


足回りや、ブレーキ・システムについても変更されています。 まず、ブレーキは10インチ4ポットキャリパーを取り付けられ、ピロボール式ロアアームや、前後にスタピライザーを装備。 マスターシリンダーは容量UPでKAD製に変更しています。


トランク内も大きく変更されています。 まず、左右の燃料タンクは取り外し、中央にレース用安全タンクを装着。 トランクフードはもちろんファイバー製です。 また、右下の写真では解りにくいですが、純正タンクを取り外した穴はアルミ板をリベット留めで塞いでいます。 更に軽量化の為に、フロントガラス以外は全てアクリル板に変更です。


最後にボディ全般です。 ボディには大きな腐りや錆びも無く、35年経っていても良い状態を保っています。 室内やフロア下を見てみても、ボディの良さが解って頂けるでしょう。 ボディカラーはMK−II純正のスノベーリー・ホワイト。 私個人としては好きな色の一つです。 最終的にボディカラーは変更せず、スノベリー・ホワイトにブラック・ルーフで仕上げます。

作業としては、まずパーツ類を全て外していく事から始まります。 その後、ボディの板金、そして組み付けという形で進んでいく予定。 長期作業になると思いますが、進み次第更新していきたいと思います。 次回は、パーツの取り外しを紹介する予定。 次回をお楽しみに。