まず前回、紹介しきれなかった部分を少し。 バックパネル&ルーフを移植ということで紹介しましたが、そのルーフの合わせ目をご覧下さい。 普段は中々目にする事が出来ない部分でもあります。



写真では、少し解りにくいと思うのですが、ルーフの周辺はご覧のように2重構造の袋状になっています。 上側の部分は、通常目にしているルーフ。 下側の部分が室内側の縁とでも言えばよいでしょうか、天井の端の部分に当たる部分です。



その袋状のところへ、バックパネルが被さる様に止まる形になるんですね。 右の写真は、トランクの下側の部分ですが、中央部は形状が変わらないため、元のボディを生かします。 ちょうど、トランクヒンジのあたりから移植したパネルに切り替わる感じです。



フェンダーの内部もご覧に入れておきましょう。 何回か紹介してますが、左の写真はショックのトリツケブラケット部ですね。 その横に見えるのは電動ファン。 そして右の写真、アウターヒンジが付く部分の補強材が良く解るカットです。 これは、特別なものではなく、純正品を使用しています。 以前紹介した、フェンダーの合わせ目をつないでいる鉄板が良く見えますね。



そしてフロントマスクの裏側のカットも。 わかりにくいですが、丸くシルバーに削っている部分が、本来のウインカーが取り付けられる場所。 溶接で穴を塞いで研いだ跡です。 下の方には、フロントマスクの両サイドを丸顔に加工した部分が良くわかります。



もう一つ、リアフェンダー後部は加工が無いように見えますが、細かい作業を行っています。 それはフェンダーの穴埋め。 標準でオーバーフェンダーが付いている為、フェンダーレスにする時には、取り付け用の穴が残ってしまうことになります。 キッチリと溶接で埋め、穴埋めを行なっています。 写真で点々と見える部分がフェンダーに開いた穴を塞いだ部分です。



さて、いよいよ塗装の段階まで作業が進んできました。 ここまでの板金作業が終了し、まずはサフェーサー(下地剤を)を吹き、その後塗装。 そして、赤が塗り終わったのが下の写真です。 この赤は、ベースとなった車輌の元の色とはちょと違うんです。 同じ赤ですが、高年式のミニの赤はフレームレッド、そして今回塗っているのはMK−Iの時代に使われていたタータンレッド。 少し暗めの濃い赤です。



それでは、各部を見ていきましょう。 まずは、トランク内部から。 前回に紹介した燃料タンク用のレール、塗装しちゃうとわかりにくいですね。 また、トランクフロアの中央には、スペアタイヤ固定用のブラケットも取り付け済み。 これもMK−Iからの移植品です。 スペアタイヤが固定できたり、トランクボードが取り付けられていたりと、MK−Iは細かい部分の創りが良いですね。



こちらはサイドシル。 4リブの物に交換されているのが解るでしょうか? 塗装がされてしまい、写真では見にくいかな。



こちらはフロントマスク。 ウインカー、フォグの取り付け穴ともキッチリ仕上がりました。 取り付けが楽しみです。 顔も丸顔になってます。



どんどん紹介していきましょう。 ドアの取り付け部及び内部のカットです。 アウターヒンジも新品を使用しています。 こちろん、キッチリとドアのチリを合わせての取り付けです。 まだキャッチやハンドル、モール類が取り付けられていないのでスッキリして見えますね。



上のMK−Iドアを取り付けるが為に苦労したピラー部やルーフ周り。 ご覧の通り、どこから見てもMK−Iにしか見えません。 まぁ、贅沢に本物から移植していますから当然なのですが・・。 どこから継いでいるかは、塗装が行なわれた今となってはわかりませんね。 ちなみにピンクの矢印の先にはホックがあり、クーパーSについていたモールを取り付けるための物となります。 点々とホックがあるの解りますか?



この形のために移植したといってもイイくらいのテール周り。 その為だけではないですが、大変な作業となってしまいました・・。 やっぱりこの盛り上がり方がいいです。 苦労した甲斐もあるってものです。



ボンネットも仕上がり、取り付け待ちとなっています。 今回、元々のボンネットは多少の歪みがあったのと、記念に残すという意味も含め保存。 NEWパーツにて仕上げました。 エンブレム取り付け用の穴も開けてあります。 写真で塗装のキレイさが伝わらないのが残念。

この後も、少しずつ細かい所を紹介していきます。 次回PART−9へ続く。