PART1では、キャブ本体、LCBが取り付け終わった所まで紹介しました。
今回は、その続きから。
LCB本体の取り付けは終わっていたのですが、触媒へ接続がまだでした。
まずは、LCBを触媒へ接続します。


上の写真のグリーンのパイプ、これでLCBを接続します。
黒い部分がLCB、グリーンのパイプの右側にあるのが触媒です。
次にデストリビューターのキャップ、プラグコード等を接続します。
プラグコードはウルトラのシリコンコードですが、インジェクションの時に仕様していた物です。
'97以降の同時点火はコードが違いますが、基本的にインジェクションとキャブで違いはありません。
エアコン有りと無しでコードの長さが違いますが、長さがあえばどちらでも使えます。
取り付け後の写真を下に。


キャブ本体にも燃料ホースや、インマニ(吸気パイプ)に水を回す為のホースを接続。
キャブクーパーのインマニは、冷却水が通る様になっています。
キャブレターは気化熱で冷たくなりますので、冷却水を通して温めているのです。
ミニだけでなく、寒い国の車やバイクでも同じような手法を取っている物もありますね。
ロアホースからインマニを通し、ヒーターホースへ接続します。

ヒーターホースへの接続口には、水温計の取り出し用アダプターを付けます。


次は燃料ポンプ。
インジェクションは高圧で燃料を送らないといけない為、ポンプの圧力が高くなっています。
そのままでは、キャブレターに使用出来ません。
そこで、燃料を送る圧力の低いポンプに換える必要があります。
ミツバ製の電磁ポンプをリアのサブフレームに取り付けます。(左の写真)
ここには本来インジェクション用の燃料フィルターが付いています。
そこで、右の写真のフィルターを取り外し、空いたスペースに電磁ポンプを取り付け。
真ん中の金色の部分が電磁ポンプです。


上の写真の作業に伴い、燃料タンクにあるポンプは使用しなくなります。
ポンプを外してしまうと、タンクに穴が開いてしまうので、ポンプはそのまま残します。
ポンプから出ている燃料ホースのみを使用します。


後は、メインの配線。
下の写真は配線を剥き出しにした物。
ここから必要なコネクターを取り、使わない配線を省いていきます。


いよいよ作業も大詰めです。
まずは、メインの配線から。
下の左の写真、赤い線から左側が新規に引いた配線です。
コネクターの部分から作り換えています。
右の写真の赤丸の中、チューブを通し、配線を引いていきます。
コイル、デスビ、スターター、オルタネーターなどに接続されるのです。


インジェクション車の場合、この配線の途中にリレーユニットが入っています。
下の写真の左側、赤丸の中がリレーユニット。
カバーを外すと、右の写真の様になっています。
これで、燃料ポンプなどの電気を入り切りしているのです。
リレーユニットを残す方法でも出来るのですが、不要になる物なので取り外します。
その分、配線の引き直しは手間になるのですが、リレーユニットが故障すると高いですから。


配線も終わり、残るはメーターです。
コンピューターを外すと、ノーマルの水温計が使用できません。
そこで後付けの水温計を取り付けます。
メーターはスミスのデュアルゲージ。
油圧と水温が一緒になっている物です。
ダッシュの下、右側に取り付けます。


下の写真の左が油圧計の取り出し、右が水温計の取り出しです。


もう一つ、チョークケーブルの取り付けがありました。
チョークケーブルは、キャブレター車と同じ位置に。
インジェクション車は、ここにメクラのキャップがついていますので、
キャップを取り外しチョークケーブルを取り付けます。


いよいよ完成の時がやって参りました。
作業前に比べて、大分スッキリしたと思いませんか?
左が作業前、右が作業後です。
じっくりと比べてみて下さい。


今回、キャブ化を紹介させて頂きましたが、この方法が全てではありません。
パーツの選択によっても方法は変わってきたりします。
ノーマルパーツを使ってキャブ化する方法もありますし、
チューニングパーツを選択する方法もあります。
車の使い方、予算に合わせて計画を立てましょう。
キャブ化を考えている方の参考になればと思います。