1960年代、ミニがワークスカーとしてレースに参戦していた頃、そのサポートカーをイメージして仕上げたミニ・バンです。 細かい部分までこだわって良いパーツ・レアパーツをセットアップし、全体に雰囲気良くまとめました。 それでは、各詳細をご紹介しましょう。



サイドがパネルというメリットを活かし、デコレーションを施したエクステリアは、2003年に外装を仕上げています。 ボディカラーはサーフブルー/オールドイングリッシュホワイトとし、丁寧に錆び取り・ペイントを行っています。 ボディサイドとリアゲートにはオリジナルでデザインをしたカッティングシートをセットアップ。 少しレーシに、そしてカッコよく仕立てました。 リアゲートの絵は、ミニのエンジン・サスペンションを模った物だと解りますか?


左の4枚の写真は、2003年に作業を行った時のものです。 細かい錆び取りや修正、また、変更(改造)や穴埋め作業などを行っています。 当時の作業の詳細は、「ただ今、仕事中」コーナーにある「MINI−VAN再生記」で詳しく紹介しています。 是非、そちらも参考にご覧下さい。 



ボディ仕上げの際のこだわりとして、ルーフの縁を加工・作成しています。 本来、この年式のミニの場合、ルーフの縁は切れている形となっており、写真のような穴による加工はされていません。 そこで、切れ目を溶接にて接続、さらに穴あけ加工を行い、オールド・ミニと同様のスタイルを再現しました。 穴の位置や形状はもちろん、振動によるクラックが入らないよう、丁寧に作成しました。 また、ルーフの縁に付くレール(ドリップレール)もオールド・ミニならではの装備ですが、こちらも加工・取り付けを行っています。



リアウインドウの開かないバンにとって、室内の空気の流れを作る為に非常に便利なパーツがルーフベント。 今ではパーツそのものが貴重となっており、「取り付けたいけどパーツが無い」という方もいるのではないでしょうか。 ルーフベントの取り付けは、穴あけ加工から始まり、位置合わせ、ペイントという作業になります。 丁寧に、シッカリと取り付けを行いました。 室内側とルーフ側、ツートンカラーで仕上げています。



更にレアパーツを使いエクステリアのドレスアップを行っています。 まずは、左下の写真にあるリアバンパー。 本来、バンのバンパーは左右2分割となっているのですが、一体で1本になっているバンパーがありました。 かなりレアパーツであり、存在を知らない方も多いと思います。 しかも、このバンパーは当時物の新品。 バンパーに張られたパーツNoの書かれたステッカーもあえて残しています。 また、フロント側、ボンネットに取り付けたモンテカルロラリーのプレート、これもレプリカなどではなく、1966年に使用された本物のプレートです。 惜しげもなくボンネットのアールに合わせて加工・取り付けを行いました。 レプリカと違い、断然雰囲気が良いですね。



他のエクステリアに関して紹介します。 まず、ミラーはレーシングミラーをスライドガラスのキャッチを利用して取り付け。 ミラー本体も、ヘアライン仕上げの良い物を使用。 排気系では、バン/エステート用のマニフローマフラーをセットアップ。 サルーンよりボディの長いバンでは、マフラーも専用の物となり、特にマニフローマフラーは中々入手出来ないレアなパーツとなっています。 大きすぎない独特の排気音も心地よいですね。 ホイールは4.5JCRホイールとし、ここでもワークスカーのイメージ。 また、ワイパーはMK−I/IIと同様に中央に寄せ、外側の穴は埋め込み、ワイパーモーターのリンクも加工しています。 これだけでも雰囲気がかなり変りますね。 また、自分の前から吹き上げるので、吹き残しが無く見やすいというメリットもあります。



続いて、インテリアを紹介します。 インテリアにも多数良いパーツをセットアップしました。 まず、一番目を引くシートはBMCワークスタイプのバケットシート。 これを2脚セットしています。 3連センターメーターに、タコメーターはスミス製当時物。 タコメーターは貴重な角文字タイプです。 ステアリングもモトリタレーシング、しかも、モンテカルロラリーの限定品。 全体のイメージを統一して仕上げています。 また、バン特有のカーゴスペースには、オリジナルで作成したカーペットを敷きフロアを保護。 もちろん、カーペットを捲った下のフロアもキレイな状態です。



エンジンは基本的にノーマルの1000cc。 吹け上がりも軽く、ミッションのギア比の良さもありスムーズに、そしてキビキビと良くはしります。 ロッカーカバーは、絞りの入った塗装で当時の雰囲気が良い物に変更。 ローカスゴルードコイルで点火系を強化するなど、シッカリと整備を行います。 また、フロントブレーキには10インチDISKを装備。 Hi−Loはもちろん、ショックをGAZ製に変更しています。 カッチリと効くブレーキ、造りの良いショックと、走る事も楽しめるバンです。



とても全体の雰囲気が写真では伝えきれませんが、色々な角度からの写真を掲載します。 また、下記の様なオプションパーツが取り付けられていますので、是非、実車をご覧になって下さい。


ボディ(外装)2年前に錆び取りペイント
ルーフベント
モンテカルロ・ラリープレート(当時物、本物)
1本タイプ リアバンパー(レアパーツ)
リアライセンスプレート作成(1本バンパーに合わせて)
ルーフ水抜き穴加工(MK−I/II/IIIタイプ)
ルーフドリップレール取り付け
ワイパー中央寄せ加工
オリジナルカッティングシート
モーリス・クーパーMK−Iグリル
モーリス・クーパーMK−Iバッジ
グリルボタン
CR4.5J−10インチアルミ
ルーフアンテナ
ルーカスH4ヘッドライト
レーシングミラー
バン用マニフローマフラー(レアパーツ)
10インチDISKキット
GAZショックアブソーバー
Hi−Loキット
3連センターメーター
スミス角文字タコメーター(レアパーツ)
BMCワークスタイプ ブラックレザーバケットシート
モトリタレーシング ステアリング(モンテカルロ限定)
カーゴルーム オリジナルカーペット
絞り塗装ロッカーカバー

2003年に外装錆び取りペイント
丁寧に仕上げた外装は良い状態を保っています。


@消耗品交換
 油脂類交換
 クラッチ油圧系点検整備
 点火系点検整備
 点火時期調整
 キャブレター点検・調整
 エンジン各部点検整備
A水回り各部点検整備
Bサスペンション各部点検整備
 サスペンショングリスアップ
Cブレーキ各部点検整備
 リアブレーキ分解オーバーホール 

程度の良いバンに更に手を入れ仕上げた車輌です。 全体のイメージをワークスのサポートカーとし、レーシーにそしてカッコよく仕上げました。 また、細部までオールド風にこだわって仕上げ、高価なパーツやレアパーツをフンダンに使用しています。 是非、実車を見てください。 カッコいいですヨ。

(消費税別)

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